Kind-hearted American Denominations
アメリカ紙幣の優しさ
英語のタイトルだけでは日本語の意味はわからない。例えば、"What denominations?" と聞かれても状況による。銀行で聞かれたら、それは「金種は何になさいますか」、つまり、20ドル紙幣で欲しいか10ドル札にするかという意味に決まっているが、教会で聞かれたら「どちらの教団か」となる。だから笑い話。日本から来た牧師が denomination の金種という意味を知らず、銀行で "Presbyterian!"(長老派です!)と喜んで答えたというが、本当の話らしい。
写真は我が村のローマカトリック教会で昨晩というか今朝のミッドナイトミサの様子。深夜12時直前から始まるので、司会者も今晩はと言ってからお早うございますとふざけたりする。昨晩は知人を案内したりなどしてイヴミサのはしご。スペイン語のミサまで行ったので大忙しだった。この深夜の(ふつう深夜が最大)ミサは、我が家から100メートルほどのこのCK教会に行く。(ところで、プロテスタントの多くの教会はクリスマス礼拝を日曜の礼拝で済まして、イヴ礼拝も翌朝のクリスマス礼拝もしない。これはプロテスタントのよくないところだ。)
近くなのでまことに便利。いつも千人は来るらしく、多くの人たちが駐車スペースに四苦八苦しているのに、私は家から寒い風の吹く(昨夜は強風だった)外に出ても数分歩けば着いてしまう。この写真は新しいカメラで撮った。大きなカメラは持ち運びに不便だし、携帯カメラは写りがよくないので、私が細君にクリスマスプレゼントしたものだ。と、言いながら、実は私も(が)使っている。Sammy's という安売り店で、いきなり「いっちゃん安いやつ」と言ったら、幾つか100ドル台(実際は200ドルくらいにはなる)で買えるものを見せてくれた。
結局は、キャノンの Powershot に決めた。私の自慢の一眼ディジタルもキャノンだから共通ソフトが使えるし、Maria Sharapova と犬の George のコマーシャル(http://www.youtube.com/watch?v=W9rKMTJt6X0)が決めてだった。何しろこの犬の台詞が可笑しい。「おい、マリーア・シャラポーヴァ。お前がテニスチャンピオンなのは知ってるよ。うん、こっちに来なさいなどと、お前はオイラのご主人様のつもりだろうが、もう駄目よ。本気だぜ、マリーア、あんたがこっちに来るの!」店員にもそのことを言ったら笑っていた。うまい宣伝をすると、その宣伝効果というものは大したものだ。
さて、初めに戻り、どうしてアメリカの紙幣は優しいか。日本と違い、アメリカの紙幣は1ドルからある。2ドルもあるが、次は5ドル、10ドル、20ドル(以下略)となる。日本の教会で献金するときには、紙幣は最低1000円(10ドル)になってしまうため、貧乏人には痛い。しょうがないから100円や500円にすると、批難の目が注ぐ。何だ、この野郎、イエス様はレプタ(最少額貨幣)2枚の寡婦の献金を褒めたじゃないか。100円で何が悪い。10円だって、1円だって構わない!
ところで、ご存知のとおり、1ドルから紙幣が存在するだけでなく、アメリカの紙幣は色も形も皆同じだ。1ドル献金したのか、20ドル献金したのか、はたまた100ドル献金したのかは、ごく近くで見ない限りわからない。1ドルしか献金できなくても、他人の目を気にすることなく堂々とできる。しかし、金持ちはだめだよ。あんた、100ドルくらいできるなら、貧乏人の真似する必要はない。ちゃんと100ドルしなさい。人の目は誤魔化せても、神様はちゃんと見ているよ!