Shemini Atzeret & Simchat Torah
シェミニ・アゼレットゥ(集会の第八日)とシムハットゥ・トーラー(律法を喜ぶ日)
今、細君と密かに予想していることがある。隣の家を建て直しているテルアヴィヴ出身のダン・シャハム(例によって綴りは書かない)が自らこの家に住むかどうかだ。彼の家は1丁先で、ごく近い。隣家は彼が買って余所に売りつけるものだと思っていた。それが彼の商売だからだ。この辺りの家の修繕や改築をあちこち手がけてもいる。粗野だが、45歳前後の気のいいかわいい男だ。この男が「シェマー」を歌うならヤマカーを付けずに歌うなと文句を付けたのが、ヤマカーを用意することになった発端だった。
それはともかく、何故、彼と彼の家族が隣家に直接住むかもしれないかというと、もともとこの家の持ち主がユダヤ人なのでコーシャーの家であること(←これは冗談)と、3年間住んでから売ると税法上儲かること(←十分に根拠となる)、引っ越しても近くなので電話番号その他も元のままでいい、ユダヤ人は新しい家が好きなこと、売る家にしては自分の好みだといってやけに凝った造り方をしていること、私と細君なら隣人として御しやすいと思っているふしがある、等々が考えられる。しかし、確実ではないので毎日進展を観察しているわけである。今のところ、ダンは移ってくるとは決して言わない。
ところが、昨夜は彼が家族を連れて見に来ていたし、今日は錠前屋が来て、おまけに親類か友人らしい人たちが段ボール箱に炊事用具のようなものまで運んできた。待てよ、先週の27日からの仮庵の祭(かりいおの祭、スーコートゥ)は明後日の日没で終わる。それから標題の祭となる。イスラエルでは国民の祝日だ。そうか、それに間に合わせるつもりでやけに急いでいるのか。細君と私は、いよいよだな、と思っているが、そうではないかもしれない。
秋深し隣は……
註:旧約聖書のレビ記23章36節に「集会の第八日」があります。 祭の日取りは太陰暦と合わせるため、毎年移動します。