Happy Chanukah (Hanukkah)!
ハッピーハナカー(ハヌッカー)
今年は今日の日没からハヌッカー(「宮潔めの祭り」、英語訛りで「ハナカー」)が始まった。ユダヤ教徒の大事な祭りだ。紀元前164年にイェフダ(別名マカビ、反乱の名前そのものもマカビまたはマカバイ)は、シリアのセレウコス王朝の支配からエルサレムを一時的に解放し、異教の神に汚された宮(神殿)を潔めたのだ。
少し長くなるが、旧約聖書の続編「マカバイ記第二」10章にある、宮潔めの記事を、新共同訳で引用する。普通のプロテスタント用の旧約聖書にはない。続編付きの聖書をお買い求めください(←聖書屋さんみたい)。
マカバイとその同志は、主の導きによって神殿と都とを奪還した。異国の者たちが市場に築いた盛り土の祭壇はもとより、その囲みまで跡形もなく取り払い、神殿を清め、新たな祭壇を築いた。[中略]神殿の清めはキスレウの月の二十五日に行われたが、その日はかつて異国の者たちによって神殿が汚された日で[も]あった。仮庵祭のしきたりに倣い、ユダたちは歓喜のうちに八日間を過ごしたが、つい先ごろまで、けだもの同然に山中や洞穴で、仮庵祭を過ごしていたことを思い起こした。彼らは、テュルソス、実をつけた枝、更にはしゅろの葉をかざし、御座の清めにまで導いてくださったお方に賛美の歌をささげた。またユダたちは、この日について公に提案し、人々の賛同を得て、ユダヤのすべての民はこの日を、年ごとの祭日として祝うことにした。(1節から9節まで)
テュルソス (ギthyrsos、ギリシア語の発音はスュルソス) とは蔦の蔓と葉で編んだものらしい。ラテン訳も音をラテン語風に写して単に tyrsos(こちらの発音がテュルソス)。なお、「マカバイ記第一」は、初めへブル語またはアラム語で書かれたが、完全な現存テキストとしてはギリシア語だけとなった。しかし、この「マカバイ記第二」は初めからギリシア語で書かれたらしい。