Waving the Flag of St. Mary (Santa Maria, the Blessed Virgin)
聖母マリアの旗をひるがえし
あがるまさんは実に面白い、いや不思議な人だ。私が失念していたことを思い出させてくれた。以下が彼からの「真珠湾攻撃の日」に寄せられたコメントである。
>日本の開戦日や敗戦日が何れもマリアの記念日に当たるのはどんな偶然からなのでせうか。
500年前には日本の人口が1300万人くらいで耶蘇教徒が100万人ゐたと云ふことですが、人口が10倍になつてもキリスト教徒の数は変はらないのは痛快です。
でも日本の(高等)教育がイエズス会に占領されてしまつたのでは同じことでせうか。<
そうなのだ。例えばhttp://www.cbcj.catholic.jp/jpn/memo/maria.htm、を見て欲しい。単なる偶然であろうが、日本は聖母マリアの国とされていることは事実だ(日本以外の国もそう思っているかもしれないが)。
エントリーの言葉、「聖母マリアの旗をひるがえし」という英文は、私の近著 "The Empty Tomb Tradition of Mark" の第5章 (p. 130) にある件で、パッパすなわちローマ法王が時が至れば日本の隠れキリシタンを救いに来るという信仰を叙述した部分である。偶々ここ一箇所だけ日本に触れただけで、本書の中心課題とは何の関係もないが、あがるまさんのコメントがこの箇所を思い出させてくれたし、昨年の11月に長崎の隠れキリシタン所縁の地を細君と訪ねた楽しくも天を仰ぐ思い出がよみがえった。長崎の西、出津(しゅっつ)の海に夕日が沈む光景は一生忘れないだろう。
降誕祭になって人気の新しい映画 The Nativity Story (http://www.imdb.com/title/tt0762121/)については、Goodacre 博士やWitherington 博士のブロッグでも取り上げていたのでそちらにまかせる。私はまだ見ていないので何も言えない。見に行かないかもしれない。
だから、どうしてもこの時期は聖母マリアが話題になるにはなるのですが、あがるまさんのコメントとご指摘はエントリーにも入れておいたほうがよいと思いました。あがるまさんありがとう。
しかし、日本の高等教育がイエズス会に占領されたかどうかは別として、上智大学の神学科はよく頑張っていて、個人的には好ましく感じている。だって、国立唯一の京都大学キリスト教学科だって、一番だと威張っている東京神学大学だって、その他の私立の神学科だって、イエズス会(上智大学)の神学科ほどマリア様に愛されていなかったりして。
日本のキリスト教徒の数もあがるまさんのおっしゃる通りです。多分今は、日本の人口の 0.9 %程度でしょう。その内最大の教派はカトリックで、おそらく日本のキリスト教徒の半分以上はカトリック教徒だと思います。キリシタン全盛の頃、日本がキリスト教国家になるのを阻止した最大の立役者は、徳川家康というより豊臣秀吉だ。キリスト教徒が少ないことを喜ぶあがるまさんは、秀吉の子孫か?(彼の子どもは皆死んだはずだが隠れ子孫がいてもおかしくないから。)