High Winds, High Fever, High Costs
強風、高熱、大出費、ハイ、ハイ、ハイ
実に何もかもハイな一週間だった。前回、不吉な予感を述べたとおりで、やはり疲れから2年ぶりの風邪に罹ってしまった。私は一旦引くと長引いて呼吸器が大変になる性質なので、ずいぶん気をつけていたつもりだったのに。幸い、今回は主治医と会う予定とたまたま重なり、よい薬を処方してもらえたので軽くすみそうだ。
人の家にお邪魔するパーティーでいい加減疲れていたのに、クリスマスイヴ、クリスマス、アフタークリスマスと、自宅に何組かの客がある予定だったので、その準備に大わらわ。買い物は細君に任せたが、私が家の片付けや料理の準備をしているときだ、庭に出た際に風で開いたゴミ箱の蓋(プラスティックで軽い)が縁なしのメガネを直撃、メガネのつるが折れて目から1インチの所に刺さった。目から離れていたこと、ちょうど骨で止まったので大事には至らなかったがいまだに触れただけで痛い。その直後に細君より電話。「風が強いから外に出ないように」だって。もう遅い!22日のことだ。
お気に入りのメガネなので懇意の韓国系の眼鏡屋、李さんにすぐ電話。「とにかく壊れた部分を持ってこい」というので、代わりのメガネをかけて夕刻に細君と行くと、部品を取り寄せれば直るとのこと。ただし、日本製で東京から取り寄せるので年を越すとの説明だ。それでは年明け直ぐのの公用(?)には間に合わないので、直しを依頼すると同時に新しい縁なしを作ることにした。選んだ新しい縁なしのつるも、たまたま日本製だった。確かに100% MADE IN JAPAN と書いてある。「100%」? どうも一部が中国製だったりするものがあるので、近頃は「100%」と付け足すメーカーがある由。コーティングを含め、3日で出来上がったので、今はその新しいのをかけている。
クリスマスデー(25日)は風邪の具合が大分悪くなっていたのに、音大出の Richard がピアノを弾きたがるのと、女ども―元へ、女の方々が矢鱈クリスマスの賛美歌を歌いたがるので、嫌々ながらお相伴することにした。本職は声楽家の Richard は、自分だけ歌っていればいいのに、私にも無理矢理歌わせるので喉は最悪、息はたえだえ、死ぬ思いをした。翌日も夕食に遠来の客を迎え、やっと休み明けに予約していた主治医 Dr. Doh に会えた。Anti-biotics と喉薬を処方してもらい、念のため喘息の吸引薬も処方してもらったうえ、死にそうにもないから大丈夫だと元気づけられたが、確かに大分元気になって、初めてコンピュータの前に座ることができた。
強風の日は、あちこちでまだ続いており、60MPH(風速毎時60マイル=風速毎時96km)以上の風が吹く峠では大型トラックも横転し、風が収まるまで通行止めとTVニューズが報じている。(私がメガネを壊したときの風は30-40MPHだった。)ニューズの場所は、LAの中心から国道(inter-state)10号線を東に100マイル行くと風力発電の風車が林立する地帯があり、その辺りのようだ。そう言えば、更にそこから10数マイル進むと Rancho Mirage という町がある。そこに住むフォード大統領が亡くなった。彼の家と目と鼻の先に大きな病院があり、ここ数年は出たり入ったりの状態だった。年に二、三度この町に住む友人を訪ねるが、Bob Hope という通りに面するこの病院の前を通るとき、よく今日は自宅かな病院かなと思ったものだ。大統領選を経験しないで大統領になった人、今までで一番長生きした大統領、他に?
LA市からいきなり事業税と未納罰金さらにそれらに付く利子を含めた督促状が来た。そう言えば、州に届けている株式会社名で市にも事業の届けをしたが、許可証が12月になって来ただけで、納付書は一度も来ていない。それがなければ納付できないのも当然で、いきなり罰金とはこれいかに。早速、6尺5寸近い大男のCPA(公認会計士) Chris 君に相談するが、12月末を過ぎると更に加重罰金が発生するのでなるべく早く納めるべし、負けてもらう交渉の余地なしとの冷たいご宣託。つまり、何かの都合で納付書を受け取っていないとしても、納付そのものが事業者のほうの義務だから、納付書未着を理由に罰金を負けてもらうことは出来ないとの理屈だ。早速、振り上げた拳を下ろし、近くのLA市ハリウッド支所に赴く。親切な黒人男性が応対してくれ、1月中に次の2007年度の納付書が着かないようなら連絡してくれと言ってくれた。おまけに、この事業内容なら公益事業でなぜ届けないのかと勧めてくれたが、あくまでも収益事業として税金を払いたいと見栄を張ってきた。(当分、収益などないのに、とほほ…。)
メガネ代、医者代、パーティー代、方々へのクリスマス感謝金(郵便配達夫、庭師、その他の働き人に、一年の感謝を込めたお年玉のようなもの)、税の罰金、それに日本人の handyman(家の簡単な修理をする人)徳さんに門扉を作り変えてもらった費用。強風に始まって、出費が続いた。しかし、しかし、しかし、気分もそろそろハイで、今晩も日系人のノーベル(スウェーデン系の旦那の苗字)小母さんの家に数人でくり出し、おでん(!)パーティー。ああ、懲りないね。