There Is No Longer Male and Female
もはや男も女もなし、キリストにありて一体なり
これは小アジアのガラテア地方、今のトルコ中央部の諸教会に宛てて書かれたパウロの手紙の一節である(ガラテア人への手紙3章)。およそ1950年前の発想と考えると、驚かされる。
ただし、男も女もないの前には、ユダヤ人もギリシア人(すなわちユダヤ人にとっての異邦人)もない、奴隷も自由人もない、がある。神(キリスト)の下の平等の言明である。しかし、パウロの真意は、当時の状況なども詳しく考察しなければならない。早とちりはいけない。元々、誤謬推理は、推理する者が自覚することなく誤っているという、真にタチの悪いものであるからだ。
今日の午後、来年シラキュースの大学で行われる「フェミニズム、性、宗教の復帰」とでも題する国際会議の案内が来た。多分、どこかの学会名簿で送ってきたのであろう。
本当は、こういった「女権」とか「ゲイ権」とかの集まりに来る学者は虫が好かない。だから無視するのだが、今回のメンバー(神学者、哲学者)を見てみると、このブログに訪れてくださる読者にとっても参考になるかも知れないと思った。どんな虫でも食わず嫌いはよくない。たまには耳を傾けてみて、新しい視野を得ることも大切だろう。
テーマ: Feminism, Sexuality, and the Return of Religion
日 時:2007年4月26-28日
場 所:Syracuse University (ニューヨーク州シラキュース市)
パネリスト: Hélène Cixous (University of Paris), Gianni Vattimo (University of Turin), Judith Butler (UC Berkeley), Sarah Coakley (Harvard Divinity School), bell hooks (Berea College ペンネームなので小文字のまま), Mark Jordan (Emory University), Catherine Keller (Drew University), Saba Mahmood (UC Berkeley)
http://thecollege.syr.edu/admin/pcr-conference/
詳しくは、上記をクリックオンしてください。たとえ出席しなくても、これらの方々の著作を探してみればどんな意見の研究者か分かると思います。中には Wikipedia に出ている方もいます。