No One Teaches Students How to Read the Bible at the Mission Schools in Japan
日本のミッションスクールでは、誰も聖書の読み方を学生に教えない
そんなことはない、と恐らく言うだろう。しかし、そうとしか思えないことがあったのだ。
今、実は近頃、私がなかなか面白いと思って興味を抱いている小谷野敦博士の奥様のお名前「柴田葵」を検索していたら、小谷野氏の著作の書評に遭遇した。評者は山形浩生という方で、簡略な書評だが、小谷野氏に好意的なもので、私としても素直に読めた。初めて知った名前なのでどんな方かと思ったら、ケン・スミスの『誰も教えてくれない聖書の読み方』の翻訳者とある。えっ、ひょっとしたらケン・スミスってあの禿げケン(←こんなことを言っちゃいけないのだが)。
念のため調べたら、やはり Ken’s Guide to the Bible(1995)の和訳だ。調べている過程でわかったが、結構ミッションスクール系の大学が購入しているではないか。困ったものだ。日本のミッションスクールでは聖書の読み方を教えてくれないからこんな本を買うわけね。翻訳するに際して、随分と思い切った題に変えたものだ。大成功だね、日本の出版人!
さて、この本だが、いわゆる「おふざけ本」あるいは「絵のない漫画本」であるから、著者のケンに文句もないし、訳された山形氏にも苦情を申し上げているわけではない。問題なのは、こんな本の中身も知らず、あるいは知っていてもこの程度のレベルだからか、大学図書館がことにミッションスクールがこんなゴミのような本を買い上げているという無駄である。(東大駒場にも1冊あるようだ。)
だが、待てよ、アメリカの大学ではどうかな。心配なので、まず神学部図書館。いくつか当たったが、流石にない。しかし、教養図書館ではどうかな。ハーヴァードとUCLAだけ見てみた。やはりない。それもそうだよね。
翻訳してあれば元の本が上等とでも思ったのか、あるいは巧妙な和訳書名に騙されたか、ともかく騙されたほうが悪いのであるし、ケンちゃんにも山形氏にも(そして何とかいう日本の出版社にも)恨みはない。ただただ、こんなゴミ本によってではなく、ミッションスクールくらいはちゃんとした先生が聖書を教えてほしいと願うだけだ。ケンちゃんのような盲人に盲人の手を引かせてどうするの(マタイ伝15:14)。ケンちゃんが書いている内容なら教会で3日も説教聞けばわかることなんだ。
原書を知らない方に少しだけ:この本の出版社はおふざけ本の出版社ですが、ケンちゃん自身はもう少しまともな本も書いているようです。(←この点は彼のために強調します。)そして、この本の下部、著者名のところを見ると、こう書いてあるのです。Ken Smith, B.A. ってね。今どき Ph.D. だって表紙に学位は入れないのに、わざと「ケン・スミス文学士」と書いているわけです。これも冗談なのです。どこの学士号かって? 多分、聞いても、このブログの読者のほぼ全員がわからない大学ですよ。自分で調べてご覧なさい。ニュージャージーのある大学が出てきます。ところで、ケンちゃんと同姓同名はたくさんいます。1958年生まれのケンちゃんです。上記のとおり、一応、大学は出ています。(以上、猫猫流著者紹介でした。)
そんなことはない、と恐らく言うだろう。しかし、そうとしか思えないことがあったのだ。
今、実は近頃、私がなかなか面白いと思って興味を抱いている小谷野敦博士の奥様のお名前「柴田葵」を検索していたら、小谷野氏の著作の書評に遭遇した。評者は山形浩生という方で、簡略な書評だが、小谷野氏に好意的なもので、私としても素直に読めた。初めて知った名前なのでどんな方かと思ったら、ケン・スミスの『誰も教えてくれない聖書の読み方』の翻訳者とある。えっ、ひょっとしたらケン・スミスってあの禿げケン(←こんなことを言っちゃいけないのだが)。
念のため調べたら、やはり Ken’s Guide to the Bible(1995)の和訳だ。調べている過程でわかったが、結構ミッションスクール系の大学が購入しているではないか。困ったものだ。日本のミッションスクールでは聖書の読み方を教えてくれないからこんな本を買うわけね。翻訳するに際して、随分と思い切った題に変えたものだ。大成功だね、日本の出版人!
さて、この本だが、いわゆる「おふざけ本」あるいは「絵のない漫画本」であるから、著者のケンに文句もないし、訳された山形氏にも苦情を申し上げているわけではない。問題なのは、こんな本の中身も知らず、あるいは知っていてもこの程度のレベルだからか、大学図書館がことにミッションスクールがこんなゴミのような本を買い上げているという無駄である。(東大駒場にも1冊あるようだ。)
だが、待てよ、アメリカの大学ではどうかな。心配なので、まず神学部図書館。いくつか当たったが、流石にない。しかし、教養図書館ではどうかな。ハーヴァードとUCLAだけ見てみた。やはりない。それもそうだよね。
翻訳してあれば元の本が上等とでも思ったのか、あるいは巧妙な和訳書名に騙されたか、ともかく騙されたほうが悪いのであるし、ケンちゃんにも山形氏にも(そして何とかいう日本の出版社にも)恨みはない。ただただ、こんなゴミ本によってではなく、ミッションスクールくらいはちゃんとした先生が聖書を教えてほしいと願うだけだ。ケンちゃんのような盲人に盲人の手を引かせてどうするの(マタイ伝15:14)。ケンちゃんが書いている内容なら教会で3日も説教聞けばわかることなんだ。
原書を知らない方に少しだけ:この本の出版社はおふざけ本の出版社ですが、ケンちゃん自身はもう少しまともな本も書いているようです。(←この点は彼のために強調します。)そして、この本の下部、著者名のところを見ると、こう書いてあるのです。Ken Smith, B.A. ってね。今どき Ph.D. だって表紙に学位は入れないのに、わざと「ケン・スミス文学士」と書いているわけです。これも冗談なのです。どこの学士号かって? 多分、聞いても、このブログの読者のほぼ全員がわからない大学ですよ。自分で調べてご覧なさい。ニュージャージーのある大学が出てきます。ところで、ケンちゃんと同姓同名はたくさんいます。1958年生まれのケンちゃんです。上記のとおり、一応、大学は出ています。(以上、猫猫流著者紹介でした。)
10 Comments:
何だかウォーターマン博士の影響か、クリスチャンになりたくなってきました。ケンちゃんの本は駄目みたいですが、入門書としては何がおすすめですか?
さあ困りました。一番のお薦めは何軒か教会を訪ねて気の合いそうな神父または牧師を探し、そこで「入門書」ではなく直接聖書を教えてもらうのがいいのではないでしょうか。
普通、教会では、日曜の礼拝のほかに無料でバイブルクラスを設けています。こういえば怒られそうですが、なるべき過激な教会は避けてください。プロテスタントでもカトリックでもロシア正教でも東京にはたくさんあります。
そんなこと言ったって誰か具体的にということでしょうが、いないのです。しかし、勝手に紹介しても多分怒らない人がいますから、言っちゃいます。「シュー土戸ポール」という変な名前のアメリカ人ですが青山学院大学文学部の准教授です(http://raweb.jm.aoyama.ac.jp/aguhp/KgApp?kojinId=fghe)。キリスト教史が専門で、聖書学はどの程度かわかりませんが、一応ハーヴァードの神学校出てるので大丈夫でしょう(←こんな馬鹿にしたようなこと書いて怒られるかな。彼、日本語ペラペラだし、ブログの日本語読むのなんかスイスイだから。あっ、一応彼はアメリカ人なんで英語もしゃべります。当然ですが。)
えーと、これが大事。誰の紹介と言われたら、Waterman と言ってはいけません。One of Dr. David Scholer's students recommends you to me. ということで。そのほうが納得します。
MWW
MWW
ありがとうございます。冗談みたいな名前の教授がいらっしゃるのですね(笑)。青学ではボクの同期が経済学を教えているのでなじみがあります(ボク自身は慶応出身です)。ちょっと会ってみようかなと真剣に考えています。ところで博士、もっと質問なのですが、「過激な教会」と「穏やかな教会」の見分け方ってありますか?あーこれが「過激なコメントを求める過激なコメント」とならないように、神さま。っていうか今居るアパートの近くにはお寺さんや神社ばかりなので、よくよく探してみる事にします。
追伸
申し上げた通り、Narcotics Annonimousのミーティングで四谷の聖イグナチオ教会には行った事があります。そこのロイさんという神父さまが、ミーティングに深く関わっていらっしゃいました。その時、キリスト教に入れ込んだボクは、実家の中目黒にある教会を訊ねたのですが、今思えばちゃんと門戸を叩いていれば良かったです。とても良い牧師さまでしたから(確か聖インマヌエル教会でした)。
初めから怖がらせてもなんですが、プロテスタントの諸派はいろいろです。カトリックかプロテスタントなら日本基督教団の教会をお薦めします。これらとて、近頃はやたら政治がかった神父や牧師がいて困るのですが、概ねはOKです。
ポール君について勝手にもっと紹介してしまいます。土戸という名前は彼の奥さんの名前であり、奥さんの父親は土戸清というアメリカでも名の通った新約聖書の専門家です。Linus さんのご実家に近い大森に彼らの教会があります。次のURLを開いてください。彼の顔も見ることができます。(http://www.omorimegumi.com/pastors/index.html)
彼ら一家はショーラー博士と懇ろです。私はショーラー博士の弟子の一人ですから、そのことはショーラー博士から直接聞きました。彼ら一家のうち私が知っているのは同窓のポールだけです。しかし、ポールは私を忘れているかもしれません。奥さんとも土戸清牧師とも私は面識はありません。そこで、「ショーラー博士の弟子の一人の推薦」となるわけです。
以上、よろしく。MWW
ご丁寧なご説明ありがとうございました。プロテスタントは確かに色々なものがありますよね。ボクも色々調べまして、引っ越す予定のマンションの近くに「武蔵野教会」という日本基督教会のものがあったので、とりあえずそこに行ってみようと思っています。
ポールさんは牧師さまなのですね。歯がキラキラしていそうで、いかにもな好青年(青年じゃないか)です。ご自身のサイトもお持ちのようですが、ボクの自爆テロのような履歴をいきなりカムアウトするとドン引きでしょうから、まずは「武蔵野教会」へ行ってこつこつとやってみたいと思います。
まあ、なんでもコツコツが大事だとは思うので、ボチボチやってみます。本当にありがとうございました。
そうですか。ポールに今メールを出そうとしていたのですが、Linus さんのおっしゃることももっともですね。
日本キリスト教「団」武蔵野教会(http://www.musashino-church.jp/)ですね日本キリスト教「会」(http://www3.ocn.ne.jp/~nikkits/)は別の教団です。一字違いでややこしいですね。
ややこしいついでに、実は日本キリスト教団(日本基督教団)は主要教団が一緒になったもので、教会により伝統が違います。武蔵野教会は長老派系の教会ですから、説教が長く礼拝部分が簡略かもしれません。ポールの教会はメソディスト系で礼拝形式がカトリックに近いです。
もっとも教会により自由にやっていると思いますので、以上の区分は当てはまらない場合もあります。私のほうからポールには何も言いませんから、知らん振りしてポールの教会の礼拝に出てみてもいいかもしれません。
どこに行っても、帰りに新しい訪問者はお名前と住所をと言われるかもしれませんが、今は教えたくないのでと言えばいいです。また、礼拝では献金がありますが、気が向かなければ軽く手を振ってパスしてかまいません。百円玉一つの献金でももちろん構いません。ひょっとして、聖餐式があるかもしれません。パンとぶどう酒が回ってきます。その時はまだ求道者ですと言ってそれもパスしてください。あるいは、前に出て行ってパンとぶどう酒を拝領する形式でしたら、単に出て行かなければいいのです。
MWW
ポール牧師にメール?あ、それはありがたいかも知れません!めぐみ教会は会社からも近そうです。とりあえず、来週の日曜日にめぐみ教会に行ってみようと思っています。ご紹介頂けるのであれば、それはそれで大歓迎なのです。
Linus さん
それならそうと、もうメール送っちゃいました。一応丁寧に紹介したつもりですから、数日経ってから電話なさればいいのではないでしょうか。シュー牧師のウェッブサイトをクリックオンすると左側の下に電話番号があります。(ポールちゃんメールすぐ見てくれるだろうな。)
MWW
日本基督教団とはプロテスタントだけの集合かと思つてゐました。
聖体拝受もあるとは!
『福音(主義)』と付けてゐるのは何だか怪し気な場所のやうですが、どうですか?
『インヌエル』教会は瀧澤克己系なのでは?
あがるまさん
日本キリスト教団(正式には日本基督教団)はプロテスタントだけの教団です。原則として、聖餐(聖体=キリストの体と血、すなわちパンとぶどう酒)のないキリスト教会は存在しません。ただし、日曜の礼拝において毎回欠かさず聖餐式を行う教会(聖公会など)と、年に2-3回しか行わない教会があることも事実です。
福音主義(Evangerical)と教会あるいは教団が付けているからといって「あやしい」わけではありません。ただし、その一部は過激すぎることがあるかもしれません。
インマヌエル(←こうだと思います)の付く教団(確か Immanuel General Mission)というのがあると思います。この教団はメソディスト系の分派ですが、瀧澤との関係はわかりません。
MWW
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